女をタダで利用して自己イメージを上げたい男

気遣いする気ないの?出来ないの?

気遣いする気ないの?出来ないの?

「好意があるならタダでやらせてくれて当然」
「女らしい心配りと引き換えに、気遣いやプレゼント、レストランでの食事を要求する女はピュア(普通)じゃない!」

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要求されるだけで不快

このような無神経な言葉を、男性からかけられたことのある女性は多いのではないでしょうか。実際に言われなくても、そんな感じのことを思っていることが見え見えの男性とか。

大した気遣いも出来ないくせにあまりにも当然のように要求してくるので、もしかして嫌だと思う自分が間違っているのではないか、と思ったり、

また自己犠牲や無償の奉仕は女らしい行動とされるものですから、それに応じないと人として間違っているのではないか…、と自分で自分を追い詰めてしまったり。

気遣いする気ないの?出来ないの?

「そんな関係は嫌だ!」と断る自由はあるにせよ、「一方的に笑顔ですべて寄こせ」という態度をとられただけでもやもやしてむかつきますよね。私をなんだと思ってんだ?人ぞ?

なぜタダにこだわるのか

だって相手は女性の状況に無関心で自己中心的なのに、理不尽な要求をされた側の自分がわざわざ神経を使って和やかな雰囲気を維持するために感情的なコストを支払わなければならないからです。自分の利益を守るために断るのは当たり前なのに、こんちきしょう理不尽です。

なぜ、一部の男性たちは女性に一方的に要求してよいと思っているのでしょうか?

お付き合いとはお互いに気遣いや思いやりを示し、一緒に楽しい時間を過ごすためにするはずです。女性だけが一方的にご機嫌を取ってあげなければならないなら、なにが悲しくてそんなことに大事な時間を使わなきゃならないんでしょう。

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仮説1.尽くされると「モテる男」気分が味わえるから

一つ目の仮説は、自分は何もせず女性に一方的に尽くさせることで、男性は自分が強くなったように、上の存在になったように錯覚するから、というものです。

鹿島茂氏は次のように言っています。

とにかく、ヴュルネラビリテを発散する女の子が相手なら、男はたとえ弱虫でも強くたくましくなったと感じることができるのです。

引用:鹿島茂悪女の人生相談

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ヴュルネラビリテを発散する女の子、というのは、「か弱く見える女の子」といったところです。この文脈にそって「一方的に笑顔ですべて寄こせ」という彼(以降「笑顔で寄こせ男」)の行動を解釈するなら、

「おれ様の言うことを聞く女を引き連れると自己イメージが上がってモテて強くなったように感じて満ち足りるから、お前はそういう女の子役シクヨロ♡」

といったところでしょうか?

おれだって一人前の男になりたい

つまり「モテて強い男は女に尽くされるだろう。だから尽くされれば、オレもモテて強い男の仲間入りだ!」と考えているわけで、それだと原因と結果が逆だと思いますが、彼は天才なので論理とか関係ないのかも知れません。

硬派と札束で顔ひっぱたく人

しかし平凡に考えたら、
「尽くされる=モテている=強い、上の存在である」
ではないですよね。モテる人はきちんとコミュニケーション取れる人です。

これが成り立つと思っているなら、

「金と権力がある男は、女にやりたい放題やれるんじゃい!」

という昭和の遺物と同レベルの思想の持主ということになってしまいます。もし彼が「きちんとした収入がないからモテないし結婚できない」みたいなことちょろっとでも言っていたらビンゴです。

心の奥深くに「女の顔色なんて見ずに札束(や権力)で顔をひっぱたきたくなる」呪いがかかっているから、相手の様子を観察してなるべく心地よい態度を取ったり嫌なことをしないように気をつける、という人間関係の基本のキが出来ないのです。

本当は出来ないんじゃなくて、そもそも女と会話なんてしたくない。むしろ相手のために自分が愛想をよくしたら負けという価値観を、昭和の父に脳天からアヌヌめがけて打ち込まれてしまっているのです。

媚びない男を支える根拠

人を利用して自己イメージを上げたい

また鹿島茂氏は

そうした男にとって唯一大切なのは、ヴュルネラーブルな女の子を相手にしているときの自分の「強い、たくましい」イメージのほうであって、相手の女の子の心や体などどうでもいいということです。

引用:鹿島茂悪女の人生相談

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とも言っています。

「笑顔で寄こせ男」を相手にするとなんとも言えない虚しさを感じるのは、彼が求めているのが、「冷たくあしらってもモテるかっこいい俺!!」という空虚な自己イメージだからかもしれません。

とことんバカにしてますよね、女を人だと思ってないんスよ… なんで生身の女性にそんなこと求めるんでしょうね、バ美肉が流行っておじさん同士で潤いを供給出来るようになったら、男性を苦しめる「存在の耐えられない軽さ」問題に終止符を打つことが出来るんですかね?

では、「なぜ一部の男性たちは精神的、経済的コストを十分に払っていないのに、女性に気遣いや性的関係を要求してよいと思っているのか?」について考えていきたいと思います。

「コストに見合うメリットを十分に受け取っていない」とどちらか一方が感じると、不公平感が不満につながり、お付き合いの存続が難しくなります。

しかし女性は男女づきあいにかかる精神的、経済的コストを自分のほうが多く負担していると感じやすいのです。

一体なぜなのでしょうか?

仮説2 女ってこういうものでしょ?という強固な思い込み

女というものは

  • 献身的(一方的に差し出す)
  • 天然(自分の扱われかたに無頓着)
  • 一途(ほかの男とおれを比べない)
  • 控えめ(要求してこない)

であると無邪気に信じている男性がたくさんいます。

なぜなら私たちはアニメやドラマ、広告を見るたびに、日常的に大量の「理想の女性」像にさらされるからです。

この「都合のいい女性」像は、女性に対しては

「〇〇しないと女の子じゃない♡ お前、その顔(年)で自分を女の子だとか思っちゃってんの?クスクス

という脅しかつ侮辱として作用します。

一方男性に対しては、

「将来一人前の男になったら、かわいくて言いなりになる生き物をゲットできる」

という妄想と、「一人前の条件を満たさなければ、ごほうびは受け取れないし居場所も得られない」という恐怖を同時に植えつけます。

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経済をまわすための「都合のいい女」という装置

当の女性は「そんな女はいない!!!」と昔から、メディアが流す都合のいい女性像に異議を申し立てているのですが、男性たちは「それ以外の女は”女”じゃない」と、現実の世界にNO!を突き付けることで妄想を死守してきました。

君たちは女ではない

冷静になって考えてみれば、女性だって人間なのですから、頑張ったら見返りが欲しいし、疲れたときは他の人からケアされたいときもあります。しかも出産は命懸けだし介護や育児は重労働です。

なんで女性だというだけで、男性から「頭なでときゃ大丈夫」と思われてしまうのでしょうか?

「都合のいい女」像を政治的に利用する

次は、少し視野を広げて考えてみます。

たとえば政治家などの権力者からすれば、

  1. 介護や育児など莫大な手間がかかる人のケアを無償で引き受けてくれる人が欲しい
  2. 労働者の賃金を一定に保つため、景気の調整に使える安く使い捨てられる二級労働者が欲しい
  3. 権力を得られない側の男に暴動を起こさせないために、生きたサンドバッグを配給したい

などの理由で、大衆が「女は控えめで優しくて家のことを全部やる」と信じてくれると、人々をこん棒でぶっ叩いて体に秩序を教え込む回数が少なくて済みます。

女を一人合法的に支配する権利を与えれば、大衆は一握りの勝ち組に対する憎しみを忘れるでしょう。手の付けられないあれくれ者どもも、家で女にやりたい放題できるなら、外では暴動を起こさず理不尽な法律でも守ってくれるかもしれません。
女らしさの鋳型

「都合のいい女」像を経済的に利用する

また企業の経営者からすれば、

  1. 女はきれいにしなくちゃ、と煽れば物が売れる
  2. いい女が得られるぞ、と煽れば物が売れる
  3. 長時間働かせるために、労働者を面倒見る人が欲しい
  4. 昇進や賃金の差別に文句を言わない準労働者が欲しい

などの理由で、労働者や消費者が「都合のいい女」像を信じてくれれば、より効率的にむしり取れるでしょう。

企業は人で成り立っていて、集めた労働者を使って社会からお金を吸い上げる装置です。人々の労働力の上前をはねてもうけを出しているのですから、吸い上げた利益を人々の暮らしのために戻さなければ、労働者はだんだん貧乏になって次の労働力を生み出してくれなくなってしまいます。

しかし、女性という巨大なグループがタダ働きして次の世代を育ててくれるのであれば、企業は社会にお金を戻すことなく、永遠にもうけに専念してため込むことが出来ます。

女が人間になると上げ底した自己イメージが崩壊してしまう

今見てきたように、差別的な法律や慣習は「都合のいい女性」の存在をベースに作られています。テレビやそこはかとない”常識”を通して、私たちには「男らしさ」「女らしさ」のモデルとしてインストールされます。

このような差別的な境遇を理不尽だと声を上げる女性がいるように、男性だって「なんで女性の人権を犠牲にして社会回してんだ!」って怒ってもいいはずですよね? だって自分の大切なお母さんや姉妹、そして友達や恋人が吸い取られたりバカにされたりしているんですよ、怒ってもいいじゃありませんか!

自我の崩壊を目前に思考停止して引き返す

ところがどっこい、多くの男性は「女性は人間かもしれない」という考えが頭によぎった瞬間、思考を停止させるのです。なぜなら自分のアイデンティティが崩壊するのがわかるからです。

女が自分と同じ意志や権利のある人間だと心の底から理解したら、とたんに今まで信じていた「簡単にいい気分になれる確固としたオレ」が崩れ去り、寄る辺ない、空虚な、不確かで複雑な自分と向き合わなければならなくなります。

「女を救う、かっこいい男のオレ! 頑張ればやんちゃも出来るし、おれは男なんだぞー!」という薄っぺらい単純な自分のイメージは、女性が下にいないと成立しないのです。

もし女性が本当は自分と同等の能力を持ち、理不尽に安く買い叩かれ、それに不満を持って怒っているとしたら、明日からどんな自分で生きればよいのでしょう?!

…という考えがにおったとたん、多くの男性は心を閉ざして「女なんだから仕方ないじゃん」「複雑に考えるなよ」と女性の声を理解することを拒むのです。

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まとめ

人間は弱いのです。自分と向き合う苦しみから逃れることが出来るなら、誰だって不都合な真実は見なかったことにしたいに決まってます。「都合のいい女像」さえ信じてしまえば、「あれは人じゃない、女だ」ということにして、人権を奪う罪悪感を感じずに平和な日常に戻れるのですから。

まとめ
  • モテて強い男を味わいたいので、わざと冷たく図々しく振舞う
  • 女の意見をまともに聞くなんて、媚びないと相手にされない男になったみたいで嫌
  • 本当は金で女の横っ面をひっぱたいて言うこと聞かせたいけど、貧乏で出来なくて辛い
  • 大したことない現実の自分と向き合うと死んじゃうから、女は下って思わないと困る
  • 女がもし人間だとしたら、アイデンティティが崩壊しちゃうからダメ!絶対!!

以上、蜜でしたー♡

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