男友達の難しさ。「男として見る」「恋愛対象」の意味が男と女で違う件

差別男の男女観

差別男の男女観

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登場人物

ブリトニー

ブリトニー

サツキのクラスメイトのぶりっこ。モテくそ地獄の住人。
アイト

アイト

文系学部の3年生。スミレの英語のクラスの生徒。うさぎのムスタッシュは心の友。

ブリトニー

さっきのお店、ご飯もお酒もおいしかったね

アオイ

ブリちゃん、あのさ、このあとオレんち来ない?

ブリトニー

えっと、アイトくんのことは好きだけど、私そういうつもりじゃなかったんだよね。

アオイ

オレ、ブリちゃんのことずっと大切に思ってきたし、よくしてきたつもりなんだけど。オレじゃやっぱり、男として見れないってこと?

ブリトニー

え? (アイトくんのこと女だと思ったことないけど…。)うん、優しいし話合うし、いい友達だって思ってる。だからこれからも…

アオイ

はぁあ!? 都合よく利用してたってこと? もういい、帰る!!

ブリトニー

ちょっと待って!(ずっと割り勘だったのに、私が利用してたってどのへんが? ヤれなきゃ私との時間は全部ムダってこと?)

男と女で違う男女観

男とか女とか関係なく、気が合う人とは仲良くしたいし、価値観の違う人とお話するのは楽しいですよね。

男友達は女とは違う視点の意見を持っているし、ちょっと距離のある付き合いが出来るし、女友達と遊ぶのとはまた別の楽しさがあります。

しかし異性の友達が難しいのは、女は気の合う男友達だと思っていても、相手は恋愛の初期段階だと思っている、ということが頻繁に起こるところです。

その理由には、どうやら男と女の男女観に大きな違いがあるからではないかと思い、ちょっと図を描いてみました。

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女の男女観

まずは女の男女観です。

この男女観は私自身の感覚と、周囲の女友達の言動から推測して描きました。

女の男女観

女の男女観

女の男女観
  • 信頼関係を築いてくれる人、恋愛関係になることが想像できる人、性的に好きな人→深い関係に進む可能性のある人
  • 魅力的な人、一緒にいて楽しい人、興味がない人→とりあえず友達
  • 危ない、不快、怖いので近づきたくない人々→社会の外側でうごめく危ない何か

一応”男女”観としたのですが、個人的な感覚としては、女はあまり男女はっきり意識しない人が多いのではないかと思いました。

もちろん生物学的に男か女か把握出来ないわけではありませんし、最終的には男をパートナーに選ぶ女が多数派かと思います。

ですが私の見た感じ、女は「性別より自分とどんな関係を築く人なのか」を重視しているように感じます。

そして友達と「深い関係に進む可能性のある人」との違いがグラデーションで、関係の濃度で決まるイメージ。

性的関係に対するハードルもこだわりも薄くて、執着心がないから行動に移す人は少ないものの、実は男より規範意識がゆるいのではないかと推測します。

だから、「友達でいよう」と言われたアイトくんが、なぜあんなにショックを受けるのかブリちゃんにはわからないのです。

だって彼女にとって友達と恋人の違いは、関係の濃さの違いでしかないからです。

差別男の男女観

一方、アイトくんの男女観はどうでしょうか。

想像しながら描いてみたら、ずいぶん発想が差別的だなぁと思ったので、タイトルを「差別男の男女観」と変更しました。普通の男は、きっともっとマシなはずです。

差別男の男女観

差別男の男女観

差別男の男女観
  • 男らしさを発揮する男→
  • 男らしさが足りない男→人間
  • 自分が魅力を感じる女→
  • 視界に入らない、入れたくない、不愉快な女→社会の外側でうごめくどうでもいい何か

差別男の男女観に特徴的なのは、社会の大多数を構成するのが「性別のない人々」だと言うことです。

男にとって自分とは、基本的には性別のない「人間」なのです。

「女」との関係を考えたときだけ、「男」を意識する。

彼らは自分たちが中立で、世の中のスタンダードで「普通」だと思っています。

そして「自分が何者であるか」とかジェンダーとかいうのは、社会の外側にたくさんいる「どうでもいい何か」がうるさく主張する過激な意見だと感じています。

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清廉潔白で中立で正しい人間=男(仮)という認識

男は基本的には、「自分は性的ではない」と思っています。

性的なものは恥ずかしくてバカみたいで、ぐちゃぐちゃしていて下品で汚くて怖いことなので、普段はそういうことから切り離された冷静で論理的な自分でいたいのです。

だけど誰かと触れ合いたいと思ったりさみしいと感じると、無性に女が気になるのです。

女は性的な存在だと思い込んでいるので、シモにいる女のことなんて本当は考えたくないのに。

女が気になってしょうがない気持ちは、実は、人と関わりたいという自然な欲求から起こります。

が、なぜかこの欲求は男の中ですべて「性的」と認識され、「女」をネタにした男との親しい関係や、女との性的関係への欲望へなだれ込んでいくのです。

その結果、男の対人関係は過剰に「性的」に彩られてしまうのですが、意識の上では性と自分は切り離されていて、清廉潔白で中立で正しい人間だと思っているのです。

「男」になれない劣等感

「人間」の上位には「男」がいて、Tinがついていれば「男」になるものだと昔から決まっています。

しかし「男」になるには、他のメンバーに認められなければなりません。

男の条件
  • 能力や収入が高い
  • 見た目が男である
  • 女を所有/支配できる

自分たち「人間」だけで「男」だと認め合えればいいのに、といつも思っているのですが、なぜだか「男」になるには「女」からの承認が条件になっているんですよね。

上の会話でアイトくんが

アオイ

はぁあ!? 都合よく利用してたってこと? もういい、帰る!!

と言った背景には、

アオイ

お前らみたいな格下を、せっかく”女”扱いして時間を割いてやったのに! 「男」になりたいオレ様の願望を利用して、もてあそびやがったな!

という怒りと、

アオイ

オレを「男」の器と認めないつもりなの?! 軽く見やがって!!

という存在を否定された悲しみが込められています。

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カラダではなく承認が欲しい

ブリちゃんからすると、

ブリトニー

そんなにやりたかったの?! せっぱつまり過ぎて怖い!!

と思うでしょうが、実はアイトくんが欲しかったのは彼女のカラダではありません。

「女」から「あなたにならいいよ♡」と「男」として承認されることだったのです。(「」が多い文!)

この承認がない限り、差別男は敗北感から抜け出せないのです。

ブリトニー

そんな…! 自分の存在価値や理由を女に決めてもらうなんて、おかしくない? しかも、ありえないくらい見下してない?

そうなんですよね。

女に対する差別意識もさることながら、女に認めてもらえないと一人で立てないなんて病的ですよね。

差別男とは友達になれない

「私に性欲を抱かれるのは別に全然イヤじゃないよ!!

私が彼に性欲を抱いてないって空気読めないのも別にいい!!

でも私が友情だと思ってたものは

一回くどいて断られたのが気まずいって思う感情よりも

軽いものだったのかよ!!」

引用:『アラサーちゃん 無修正』(6)峰なゆか著

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私もそうなのですが、男と友達になりたい女は多いです。

そして友達から性的対象と見られることは別に構わないです。生物なのですし。

事後に変なウワサを流したり、「オレの女」扱いして人間関係を荒らさないなら、友達といたしても構わないという女も多いと思うんですよね、想像ですけど。

女がイヤがるのは、差別男が女を性的対象としか認めず、恋愛感情以外の女の「好き」を全否定してくるところなんだと思います。

ブリトニー

友達として好きだったし、彼を大切に思ってたのは本当なのに、その気持ちが無価値とされるの本当ムカつく!

過剰な期待を抱いて近づくものの、女に一方的に失望して去っていくのは男のほうだったりするのですよね。

女の性欲は広くて浅いところからはじまる

たとえば下のマンガは『モテキ』の魔性の女キャラの夏樹が、クッソモテる男・島田に「恋人じゃなくて友達が欲しい」と言うシーンなんですけど。

『モテキ』(4)久保ミツロウ著

『モテキ』(4)久保ミツロウ著

夏樹:「私 恋人よりずっと男友達が欲しかったの

別にセッ そんな好きじゃないし

ダメ?」

引用:『モテキ』(4)久保ミツロウ著

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女の性欲の在り方を、すごくよく捉えているセリフだなと思いました。

人から大事にされたい、仲良くしたい、のその先に肉体関係があるものの、そこにこだわりがあるわけではなく。

そして「友達になりたい」気持ちは、ものすごく広い目で見れば性欲の一部とも言えるかも知れず。

「挿入できるか?! 出来ないか?!」の一点を肉体関係とみなす男と違って、女の性はもっと広くて浅いところからはじまって、構築できた関係次第で深くも浅くも転ぶものなのです。(私の場合は、ですが)

だから

ブリトニー

はじめっから「男」「男以外」とか分けてないし、相手への信頼とかその場の状況でやったりやらなかったりする

ので、まだ関係が深まっていないのに「やる/やらない」の決断を求められても困るんですよね。

恋愛が西洋化する前は男も関係重視だったらしい

心理学者の岸田秀氏は、欧米からガッチガチの女性差別が入ってくる前の日本では、男も関係性重視だった、と語ります。

相手に自分の恥ずかしい気持ち(セッ したい気持ち)を伝え、相手の前で恥ずかしいことをすることができるためには、そして、恥ずかしいことへの相手の参加を期待することができるためには、相手もセッ したい気持ちをもっていること、そして、相手とのあいだにある程度の友好的な親しい関係がすでになければならないであろう。

つまり、性が恥である男は、気が許せる親しい関係にある女、セッ  したがっている女とでなければ、セッ  する気になれないであろう。(略)

現在、周りの男たちを見回しても、個人的に親しい女とでないとセッ  する気になれない男と、性的魅力さえあれば見知らぬ女とでも難なくセッ  できる男がいるが、こういうことは道義の問題ではなく、性が恥であるというときのその恥にかかわる心理構造の問題であると思われる。

引用:『性的唯幻論序説 改訂版』岸田秀著

つまり、女を性的対象としか見ないゴリゴリの女性蔑視が輸入される前の日本の男は、

アオイ

よく知らない女にハァハァしてるオレを見せるなんて恥ずかしすぎるし、それなりに親しくて、しかも乗り気な相手じゃないとやりたくない

と思っていたと。

「男らしさ」にこだわると心が育たない

そう考えると、男が女と仲良くなれないのは、「男」という幻想にとらわれているからだと言えそうです。

女を格下の生物と位置付けて差別するだけじゃなく、自分自身のことも実は「男になれない人間」と卑下しているから、いつも劣等感にさいなまれるし、心がむなしくてさみしいのです。

ここでちょっと、はるな檸檬氏の『ダルちゃん』の登場人物、コウダさんのセリフをご紹介したいと思います。

『ダルちゃん』の世界では、生き辛さを感じる人をダルダル星人として描きます。

主人公のダルちゃん(24才、女)もコウダさん(主人公の友達の恋人)もダルダル星人なのですが、ダルちゃんはどこか普通と違う自分たちをおかしいと思っています。

しかし、コウダさんはダルちゃんにこう諭します。

『ダルちゃん』 (2)はるな 檸檬著

『ダルちゃん』 (2)はるな 檸檬著

コウダ:「普通の人なんて この世に1人もいないんだよ」

:「存在しないまぼろしを 幸福の鍵だなんて思ってはいけないよ」

引用:『ダルちゃん』 (2)はるな 檸檬著

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生と性を切り離すことは出来ないし、中立で理性的な”普通の人間”は男が描いた幻です。

一人で生きる覚悟を決められないと言って、いつまでも女にすがって大人になることを拒否していては、人と繋がれないし感情も育たないのですよね。

そういうめんどくさそうな人を相手にするのは、まあ友達としても恋人としても勘弁かな、という冷めきった気持ちもあり。

男と友達になるなんてムリかなと

結論なんですけど、女を性的対象としてしか見ない男が圧倒的多数となると、男と友達になろうなんてもはやムリかなと思う次第であります。

これ(男と友達になろうとしてなれない)を7回くらい繰り返して

今では女友達しか作らなくなりました

引用:『アラサーちゃん 無修正』(6)峰なゆか著

今後もちろん変わる可能性もあると思いますが、とりあえず今は峰氏も男と友達になるのはムリと結論を出したようですし、私も現状ムリなのかもなぁと思うのです。

まとめ

まとめ
  • 男にとって「友達扱い」は侮辱
  • 女にとって「友達」と「恋人」は実はグラデーション
  • 性欲は広義に考えれば「人と関わりたい気持ち」
  • 友達からいくらでも進展する可能性があっても、男は関係すること自体がイヤ
  • 差別男は幼稚だから関わるのめんどくさい