普通の女も悩みながら”女”をやっている

最近、ペス山ポピーさんの「泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。」を読んで、他の人と共有したくなったことがあるのでひさしぶりに筆を取りました。

本当は、女性が抱える痛みや苦しみって共通点が多いのに、表面上お互いが全然違う人種のように見えてしまって、共感したり助け合ったり出来なくなっているんじゃないかなぁって。

サツキ

同じ悩みを抱える人同士で吐き出せればもっとラクになれるかも知れないのに、なんで私たちは分かり合えなくなってるんだろう?

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登場人物

サツキ

サツキ

大学2年。美人なのにモテないのが悩み。スミレのめい。
ブリトニー

ブリトニー

サツキと同じ大学のぶりっこ。モテくそ地獄の住人。

「泣くボコ」は素晴らしいマンガ。みんな読んで!

ちなみにまだ読んでない方のために、「泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。」の概略をおいておきます。

生まれてはじめて泣くまで殴られた。

その時、生まれてはじめて恋に落ちた。暴力を受けることでしか興奮できない被虐趣味を持つ私。

自分でも理解し難いこの欲望を、己の中に溜め続けた日々に、突然限界が訪れた――。

もっと他にやるべきことがあるような気がするけど、向き合おう、自分の欲望に!!

23歳、拠女、恋愛経験なし、性的嗜好がこじれまくった作者が恋に落ちた奇跡を描く、ちょっと過激な初恋エッセイ。

引用:「泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。」Amazon書籍紹介ページより

泣くボコ」は上にあるとおり、作者のペス山さんが殴られて満たされる自分の性癖に気付いて、自分の欲望に正直に向き合う過程を描いた作品です。

ペス山さんはすごく自分を開ける人で、自分としっかり向き合える彼女の勇気と知性に私はとても感動しました。

サツキ

みんな読んで!!

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その性別違和、既婚子持ちBBAの私も感じてるYo☆

で、その「泣くボコ」の中でペス山さんが、「私は本来なら男なのでは?」と性別に対する違和感を表現するシーンがありました。

男性のお尻に執着があることや男友達といるほうがしっくりくるところ、そして何より女らしくすることに違和感を感じることから、ペス山さんは「自分はゲイの男性が女の肉体を持ってこの世に生まれてきたのでは?」と結論を出します。

ペス山ポピー「女の体をゆるすまで」引用:ペス山ポピー「女の体をゆるすまで」

そして別のマンガにおいて、性別違和を解消すべくジェンダークリニックに通院していることが描かれていました。

「女らしくできない」って若い頃は主たる悩み

マンガを通して私はペス山さんの苦しみにすごく共感出来たのですが、だからこそ私はこのくだりにすごくモヤモヤしてしまいました。

サツキ

自分を”女”じゃないって感じたり、むしろ男らしいって思うことってよくある。私だけじゃなくて、周りもわりとそうかも。

サツキ

だから正直、「え、それでジェンダークリニック?」って思っちゃったんだよね。だって身体を変えるなんて大ごとじゃない。

サツキ

似たような悩みを持ってる同士で腹を割って話せてたら、別の解決法を思いつけたのかなって。ヤダこれ、私だったかも知れないんだけど。

なぜ悩みが共有されないのか

いわゆる”女”に対して若い女が拒否感とか違和感を感じるのって、実感としてはすごくよくあること。
でもペス山さんは「泣くボコ」の中で、”女の子”になれない自分を特別ヘンなんだって、自分はおかしい人間なんだって思いつめてしまいます。

ブリトニー

殴られたい願望こそないけど、全体的にわかりみしかなかった!
確かに、言われてみれば「女らしく出来ない悩み」って、普遍とも言えるのに共有されにくい事柄かも…。
この記事では、「なんでこんなに大事なことなのにあまり共有されていないのか?」について、迫ってみたいと思います。

ペス山ポピー「実録 泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。」1巻 
ペス山ポピー「実録 泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。」1巻 

すなわち電話上で 対面する上で

やり取りをする際の「女性らしくせねば…!」という強迫観念

声は高くして スカートを着るのは無理だけど

服もなるべく明るい色を着て

わ~とか すご~いとか 言わなきゃ…

化粧も 勉強しなきゃ 体毛そらなきゃ

にっこり笑って可愛らしくいなきゃ…

ペス山ポピー「実録 泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。」1巻 

ブリトニー

わかる。女のコやるのって大変だよね。

サツキ

え! ブリちゃんってそういうの自然に出来る人なのかと思ってた!

ブリトニー

見た目を作ること自体は楽しかったりもするよ。かわいいもの好きだし。

ブリトニー

でもときどき、これでいいのかなって思うんだよね。男の人のことも自分のことも、大切には出来てない。実は、どっちのこともバカにしてるんじゃないかって。

サツキ

そ、そうなの…?

サツキ

(ブリちゃんは自分から”女”が離れちゃってるまま、うまく”女のコ”やれる子なんだな…。だけどそれって虚しいよね、誰得だし。でもやらざるを得なくて。)

サツキ

(私は反対に、うまく”女のコ”やれないって悩むけど、「もっと頑張れ!」って声がどこからかいつも聞こえてくる。)

サツキ

(一体これってなんなんだろう? 私たちは何に追い詰められてるんだろう??)

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普通の女も悩みながら”女”やってる

「泣くボコ」の番外編の中で、ペス山さんが自分の母親に性別違和や恋愛の悩みを打ち明けるシーンがありました。

そこでペス山さんはお母さんに、「普通の女の人は私みたいに苦しまないんじゃないの…?」と問いかけます。

ペス山ポピー「実録 泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。 番外編」
ペス山ポピー「実録 泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。 番外編」

するとお母さんは、「普通の女をなんだと思ってんだ」とちょっと怒った顔で答えます。

ペス山ポピー「実録 泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。 番外編」ペス山ポピー「実録 泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。 番外編」

ブリトニー

わりとみんな悩んでるしね。

サツキ

ペス山さんみたいにはっきり性別違和と認識してないかも知れないけど、うちらも似たようなことで悩んでるもんね。

サツキ

だけどその悩みが共有知になってなくて、バラバラにみんな一人一人、一から悩んでるって感じがさ。

ブリトニー

大体悩んでる本人も、何がどう苦しいのかはっきりわからなかったり、話せない空気もあるよね。話して何になるの、みたいな。

共有して体系化できてたらいいのに

それぞれの女が、どんなふうに悩んでどんなふうに自分なりの落としどころを見つけているのか、今まで公の問題としてあまり口にされてきませんでした。

女が”女”をやるのは当たり前とされていたので、「”女”なんかやりたくない」とは言えない雰囲気があったからです。

私の実感としては、女が”女”をやりたくないって堂々と言っても、黙らされたり聞き流されたりしなくなったのは、本当につい最近のことです。

サツキ

そうなんだよね、ほんとは「”女”やりたくない」って直接言えたらもっとスッキリするんだけど言葉に出来なくて、「私ブスだし」とか「かわいいの似合わないから」って言い方でなんとか違和感を表してたような。

ブリトニー

オンオフする権利は与えられてないよね。なんだったら、疑問を持つことすら許されてない。

サツキ

なんか「”女”との付き合い方」みたいな、まとめがあったらいいよね。

ブリトニー

確かに今は、なんだかわかんないけど苦しいって状況だもんね。出口のなさが半端ない。

普通の女の”女”との付き合い方

それでは、普通の女がどうやって”女”をやっているのか、思いつくだけバリエーションを書き挙げてみることにします。

私が今捉えられるのはおおまかに4パターン。

普通の女の”女”との付き合い方
  1. 自分を不完全な女だと思う
  2. 苦しみながらも過剰適応
  3. 名誉男性化
  4. 仮面だけかぶって自分本位に生きる
普通の女たちはこの4パターンを自分なりに組み合わせて、社会から身を守ったり”女”から距離を取ったりしながら生きているのではないでしょうか?

では次回からは、具体的に女たちがどのように”女”を生き延びてきたのか見ていきたいと思います。

普通の女の”女”との付き合い方

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まとめ

まとめ
  • みんな”女”に対して違和感を感じている
  • 「”女”なんてやりたくない」とは言えない空気がある
  • 悩んでいるのに分かち合えない
  • ”女”との付き合い方にはバリエーションがあるらしい