フランキンセンス樹脂とアラントインの主婦湿疹対応ローション

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今日は主婦湿疹を治すために私が最近自作しているフランキンセンス樹脂のローションについて書こうと思います。アラントインなどの水溶性の有効成分を吸収するために、自作のラノリンクリームの前に使っています。このローション→ラノリンクリームを一日3,4回塗っていたら、主婦湿疹が改善してきました。

炎症を抑え組織を再生させる効果の高いフランキンセンス水をベースに、同様の効果が期待できるアラントインやパンテノールを加えました。手の主婦湿疹と顔に使っています。

なんでローションとクリームに分けているかと言うと、水溶性と油溶性両方の有効成分を配合するには乳化剤を使う必要がありますが、乳化剤は油を水に溶かす成分。頻繁に手洗いする場合、皮ふ自身の脂まで落としてしまって、かえって乾燥が進む可能性がありました。今回は指先が主婦湿疹で荒れすぎて肌のバリア機能を失ってしまったので、ラノリンやワセリン、ミツロウなどのオイル100%でラップしておきたかったので、ローションとクリームを分けて作ることにしました。

フランキンセンス樹脂の溶かし方については、以前記事を書きましたのでよろしければ下記をご覧ください。

フランキンセンス樹脂の溶かし方

完成品

ローションの主原料がフランキンセンス水なので、フランキンセンス特有のカルピスのような香りとラベンダー精油のいい香りがします。最初は保湿成分を入れずにフランキンセンスとアラントイン、ラベンダー精油のみで作ったのですが、それだとつけたてはしっとりするものの、時間が経つときしむような被膜感に変わり少し指先が毛羽立つ感じがしました。なので、吸着型ヒアルロン酸とシコンエキス(BG100%)、トレハロースを追加しました。

色はシコンエキスをちょっと入れたので、紫がかった乳白色です。

それまでシコンエキスをフランキンセンス水で3倍に薄めたどす黒い特濃ローションを使っていましたが、抗炎症作用を持つ素材をたくさん入れたこのローションでも、同様に主婦湿疹の改善がみられました。

顔につけた場合、重めのしっとり感が持続します。シコンエキスを高濃度で配合したローションより色も薄くて香りも弱いので、バシャバシャ気軽に使えます。重めのしっとり感の割に、重ね付けしてもヌルヌル油っぽくはありません。これが樹脂の不思議な特徴ですね。

ちなみに体にはフランキンセンス水を主原料とするボディミルクを塗っているのですが、お風呂でせっけんで体を洗い流したあとも樹脂のラップ効果が続いている手触りを感じました(わずかに肌がキュキュッキシッとする感じ)。フランキンセンスのローションはおそらく水で落ちにくい保湿効果があるようなので、頻繁に洗う手にも良さそうだと感じています。

作成の背景

市販のハンドクリームで主婦湿疹が悪化

先月、気温が高くなるにつれて指先のあせもが悪化し、焦って市販のハンドクリームを何本か試したところかえって悪化。もともと敏感肌で市販のコスメも物によっては荒れるときがあるのに、レビューがすごくよかったのに惹かれ、尿素入りや撥水性の高い保護クリームなど刺激が強そうなものにチャレンジしてしまいました。

使うにつれてブツブツが広がって赤くかゆくなってきたので使うのをやめましたが、原因と思われるそのクリームをやめても皮のめくれが進行し、最終的には利き手の薬指の爪が4分の3にまで後退してしまいました。

調べると色んなサイトでシコンエキスが炎症にいいと言うので、マンデイムーンからBG抽出のものを一本購入してみました。レビューによると原液に近い濃さで塗ると効果が高そうだったので、私も真似してシコンエキスを水でちょっと薄めたものを手に塗ってみました。すると一晩でかゆみがおさまり、炎症がひいていくのを実感しました。これはすごい! 

紫根エキスの抗炎症作用を実感。でも使いづらい

ただ、紫根は染料にも使われるくらいなので着色がすごくて、液もドス紫色だしローションを入れたビンを置いていた机にも輪ジミが出来てしまいました。それに何より、自分から「洗っていない犬みたいなニオイ」がするのが地味にイヤでした。紫根は油で抽出するとゴボウみたいな青臭い漢方系のにおいですが、水で抽出すると「臭い足」とか「雑菌の繁殖したニオイ」とか途端に悪臭寄りになってしまうんですよね。。。

紫根と当帰を油で抽出した紫雲膏を買うという選択肢もありましたが、こちらも効果は高いけど使いづらいと評判です。においはゴマ油や豚脂由来なので美味しそうの範疇だと思われますが、色が強烈に赤いらしいのです。せっかくなので使いやすい物を自作することにしました。

紫根の水溶性の主成分はアラントイン。安いし無色無臭

紫根の成分を調べると、どうやら有効成分は主にアラントインとシコニン。アラントインが水溶性でシコニンが油溶性です。アラントインは抗炎症作用があり、市販の目薬やクリームなどにもよく使われている成分のようです。アラントイン自体は無色無臭なので、これを使えば臭くない無色のローションが作れそうでした。(ごく少量でよく効き、しかも330円/10gと安い!)

一方、油溶性のシコニンも抗炎症作用と傷を治す効果が高いそう。こちらも使いたいのですがローションには入れられないので、撥水性の高いラノリンと混ぜてローションの後に使うことにしました。

材料 (約100ml)

作り方

フランキンセンス水にアラントインを加え、電子レンジで20秒ほどチンして40度~50度くらいに温めて溶かす。溶けたら残りの材料を加える。

アラントインは溶けにくく再結晶化しやすい

アラントインについてさらに調べると、どうやら大変溶けにくく、また冷蔵庫保存により再結晶化してザラザラしてきたという声が多くありました。オレンジフラワーの商品説明を見ると「全体の0.2~1%の濃度」とありますが、市販の乾燥肌用のローションでも0.2%しか配合されていないので、私のレシピでも0.2%としました。今のところこの濃度でも効果を実感できています。

たとえば大正製薬の乾燥肌用ローションであるヘパリオローションの製品紹介ページを見ると、アラントインの配合量は100g中0.2gです。この製品は第二医薬品のカテゴリーですが、このような薄い濃度で配合されています。

大正製薬:クリニラボ へパリオローション

ちなみにこのページではアラントインについて皮膚修復・抗炎症作用があると謳っていて、今さらですがそんな薬みたいなものを自分用にカスタマイズしながら作れたのだとわかると、より深い満足感を覚えました。

クリニラボ ヘパリオローションは、3つの有効成分が、乾燥で荒れた肌を修復するローションタイプの皮膚用薬です。
 
・ヘパリン類似物質(保湿・抗炎症・血行促進作用)
  角質層構造を整え、肌内部の水分を保持

・アラントイン(皮膚修復・抗炎症作用)
  乾燥により荒れた肌組織を修復

・トコフェロール酢酸エステル(血行促進作用)
  血行を促進し、組織修復を促進

注意点

このように安くて効果の高いアラントインですが、お湯じゃないと溶けず、また冷蔵庫保管が苦手という特徴があるので、今のところ私は低濃度で作って常温で保管するというふうに工夫しています。手作りコスメは冷蔵庫保存が基本ですが、フランキンセンス水の防腐作用を信じることにします。

ただ、先日アラントイン0.2%配合したクリームを作ったのですが、冷蔵庫で保管してもまったくザラザラしませんでした。もしかしたらホイップクリームぐらいの粘度なら分散するので再結晶化しないのかも知れないし、ローションも0.2%なら冷蔵庫保存してもザラザラしないのかも知れません。また新しい発見があったら共有させていただきたいと思います。

2024.8.22追記

アラントイン0.2%配合クリームを常温で一週間ほど保管したところ、ザラザラしてきました。アラントインが再結晶化したようです。また、この記事ではフランキンセンスローションに防腐剤を加えず常温保存していると書きましたが、やはりDIYコスメは冷蔵庫保存か、常温保存する場合は防腐剤を加えるのが基本だと思います。今まで常温で保存していて腐敗臭やカビの発生などありませんが、緑膿菌などニオイや見た目に変化を与えない菌が発生する可能性を否定できません。

材料

フランキンセンス水(保湿・抗炎症・皮膚修復作用)

フランキンセンス樹脂の保管や溶かし方については、以前記事にしましたのでよろしければ下記を参照してください。

フランキンセンス樹脂の溶かし方

アラントイン (抗炎症・皮膚修復作用)

私はオレンジフラワーで買いました。水溶性なのでBGや水で抽出したシコンエキスにも含まれているようですが、シコンエキスは独特のにおいがするので、最近はアラントインを使うようにしています。冷水に溶けづらく再結晶化しやすいですが、無色無臭なので低濃度でローションに配合しています。

さいわい、0.2%という低濃度でも私には十分効果があるよう。尿素(安い)から作られるそうで、アラントインも安いです。

吸着型ヒアルロン酸原液 (保湿)

何年もお世話になっているトゥヴェールの吸着型ヒアルロン酸原液。普段はアフターバストリートメントやヘアミストに入れて髪に使っています。水で洗っても落ちにくく、またローションに配合してもモロモロが出ないタイプのヒアルロン酸なのでお気に入り。原液で髪に揉みこむと、保水効果が高く髪が乾きにくくなりますがサラッサラになります。

ビタミンCやセラミドもトゥヴェールで買っていますが、他のコスメ原料店よりコスパがいいです。どこから買おうか迷ったら、第一選択肢はトゥヴェール。今回は手湿疹対策用ローションということで、水で洗っても落ちにくい保湿が欲しかったので配合しました。

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トレハロース (保湿)

普段は炊飯するときに入れたり、料理やお菓子に入れると味が落ち着くので何にでも入れているトレハロース。キロ単位で買って常備しています。砂糖よりは高いですが、料理酒感覚でちょい足しするくらいなのでコスパは悪くないです。

コスメとしては胸や背中から発せられる加齢臭を抑える効果も高いとのことなので、保湿も兼ねたニオイ対策としてボディローションを作るときは必ず配合しています。

ただ、トレハロースはローションに配合しても少ししっとりするかな程度で、保湿としてはグリセリンより心もとない感じがあります。でも化粧品成分オンラインにあたると、乾燥によりバリア機能が低下した肌には効果的とのこと。今私の指先は湿疹で表面が破壊されて、皮膚が非常に薄くなって極端に乾燥しているので、トレハロースの出番なのかなと思いました。

ヒアルロン酸と一緒に使うと浸透性が高まるらしいので、今回は吸着型ヒアルロン酸と一緒に配合してみました。

トレハロースは、非常に優れた水和力を有していますが、皮膚浸透性が低く、皮膚に対する保湿作用という点では効果を発揮しにくいですが、乾燥した状態などバリア機能が低下した皮膚においては浸透性が高まるため、そういった皮膚を対象としたスキンケア製品においては角層の水分量を増加・保持する保湿目的として配合されている可能性が考えられます。

また、健常な皮膚においてもトレハロースとヒアルロン酸Naを併用した処方においてトレハロースの皮膚浸透性が高まり、その結果として皮膚に対して優れた保湿作用を発揮することが報告されており[13]、トレハロースとヒアルロン酸Naが併用されている場合は角層の水分量を増加・保持する保湿目的で配合されている可能性が考えられます。

化粧品成分オンライン:トレハロースの基本情報・配合目的・安全性

シコンエキス 保湿・抗炎症・皮膚修復作用)

オレンジフラワーで購入しましたが、マンデイムーンのほか色々なお店で売っています。美白やシワ、シミに非常に効果が高いので大人気のコスメ原料です。複数のお店のレビューを読みましたが、皆さんのポジティブなコメントに元気がわいてきました。レビュー大好き♡

今ストックが冷蔵庫にあったので今回配合しましたが、狙いはシコンの有効成分ではなく溶剤のBGの保湿効果が主な目的です。シコンエキスは効果が高いですが色とにおいがキツイので、今後は代わりにほぼ無色無臭でシコンエキスと似たような作用のハトムギエキスや美白効果の高いユキノシタエキスを使いたいです。

この記事でも書きましたが紫根の水溶性の有効成分はアラントインで、油溶性ではシコニンです。シコンエキスがあまりにもよかったので紫根オイルを作りましたが、オイルはそこまで臭くないのです。真っ赤だしゴボウ風の漢方薬のような香りがありますが、エキスの濡れた犬の香りよりはずっと使いやすいです。エキスで挫折した人はオイルを使うのも手です。

シコニンには抗炎症作用や傷を治す力、抗菌作用や抗アレルギー作用まであって、本当に紫根オイルさえあれば何もいらないんじゃないかってくらい万能。同じく万能と評判のカレンデュラオイルも使っていますが、傷や炎症に対する効果はシコンオイルのほうが強い感じがしました。

これらの成分で構成され、活性主体として主に紫色色素であるシコニン(shikonin)およびアセチルシコニン(acetylshikonin)に抗炎症作用、血管透過性亢進抑制作用、創傷治癒促進作用などが報告されています[2b][3b][8][9a]。

化粧品成分オンライン:ムラサキ根エキスの基本情報・配合目的・安全性

シコンエキスは水溶性と油溶性の有効成分の両方が一度に配合出来るから便利だし、効果も高いと評判なのも納得です。参考にマンデイムーンのリンクを置いておきます。

パンテノール

今回は液状のものをオレンジフラワーで購入。マンデイムーンには粉状のものが売っていました。

パンテノールはヘアケア製品の有効成分で有名ですね。パンテノールやプロビタミンB5配合と書かれたシャンプーを見たことがある人は多いと思います。私はヘアミルクにパンテノールを入れていますが、これを入れると髪がフワフワするので気に入っています。

ごく少量で効果があり、私の場合ローションに0.5%配合したら頭皮も体もかゆくなってしまいました。550円/10mlで安いので欲張ってたくさん入れたくなりますが、効果が強いので0.2%程度にとどめています。0.2%がどれくらいの量かと言うと、100mlのローションなら3、4滴。水溶性なので、気が向いたらサッとローションに加えられるところも使いやすいポイント。

化粧品成分オンラインをみると、湿疹・皮膚炎・ひび・あかぎれ、新陳代謝促進など肌のトラブル全般に効くそうなので、肌に合えばローションに配合して損はなさそうです。

代謝を促進し肌乾燥の修復を助けることからビタミン剤として湿疹・皮膚炎、ひび・あかぎれ、虫刺されの外用薬に用いられるほか、目の新陳代謝を促進し疲労時の回復力を高める目的で点眼薬に用いられています。

化粧品成分オンライン:パンテノールの基本情報・配合目的・安全性

今回は主婦湿疹用のローションに配合しましたが、このパンテノールは特に頭皮や髪にオススメの成分です。そもそもなんでパンテノールを買ったかと言うと、髪や爪に浸透する珍しい成分だからです。

化粧品成分オンラインを読み漁っていて気づいたのですが、髪や爪に浸透する成分ってそんなになくて。ちょうどヘアミルクや頭皮用スプレーを作ろうと思っていたときだったので、肌にもよさそうなので試しに買ってみたのでした。

はじめはたくさん入れすぎてかゆみが出て使うのを諦めかけましたが、低濃度にしたら刺激もなく使えたし、何より髪をフワフワにしながら頭皮ケアが出来て便利だなと思いました。トレハロース、グリセリンなどの保湿成分は、今までヘアケアに使ったことはありませんが、いかにもベタつきそうですもんね。あとエキスは大体BG抽出ですが、BGもベタつきやすいんですよね。

ラベンダー精油 (抗炎症・皮膚修復作用)

ラベンダー精油の治癒効果は有名なので今さら改めて私が書くこともないのですが、私は傷・ニキビなどのトラブルにはラベンダー精油を直塗りしています。傷薬の立ち位置ですね。安心なメーカーさんならどこのでもいいのですが、地産地消を意識して最近は富良野のラベンダー精油を使っています。ただ、容器がスプレータイプなので吹きかけやすいけど、ローションに加えるにはちょっと入れにくいです。

おわりに

免責事項

このコンテンツは私が個人的な趣味で試したり調べた内容を記録したものです。情報を参考になさる際は必ず信頼できるソースにもあたり、ダブルチェックした上で自己責任でお楽しみください。事故やトラブルが発生した場合、当方は責任を負いかねますのでご了承ください。

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