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スミレ。サツキの大学の英語講師。地域猫の会に所属。

サツキ。都内の大学に通う学生。地域猫の会でスミレと知り合う。

かわいいねこ。ふわふわでいいにおいがする猫。ゴロニャンといい声で鳴く。


そういえば、ワイルドな女キャラと聞いて今パッと思い浮かんだのが椎名林檎の「罪と罰」のPVなんですけど…

これって改めて歌詞をよくみると、演歌の世界ですよね??!!!

あーはいはい、たしかに朝帰りの女性がせまくて足の踏み場もない自分の小部屋に帰ってきて、「未来など見ないで!」って言いながら肉体にフォーカスした恋愛をしてる歌だもんね。

特に「あたしが望んだこと自体 矛盾を優に超えて 一番愛しいあなたの声迄掠れさせて居たのだろう」のあたり、小難しく文学調に歌うから気付かなかったんですけど、要は「モテる人の方が好き、でも結局そういう人って結婚してるよね。この矛盾を分かった上で既婚者と付き合ってるけど、たまに将来が不安になって『奥さんと別れてよ!』とか詰め寄っちゃう。そんなとき彼、かすれた声で『ゴメン…』って謝るけど、私たち、崖っぷちの恋人って感じでエモくない?」ってことですよね?

要は、っていう割にもとの歌詞の5倍くらいの文章量になってるけど、そうね。そう言われてみると、「道ならぬ恋に悩む夜の女」って感じね。

PVでは日本刀を振り回してて外車をぶった切ってかっこよかったから気付かなかったし、それにちょっと前まで私自身、結婚なんて気にせずに自由に恋愛することが”かっこいい女”なんじゃないかなって思ってたんですよ!

結婚しないと生活できなかった時代の人からしたら、相手のスペックなんて気にしなくていい恋愛って、それだけで自由に感じられると思うわ。うちのおばあちゃんも結婚式の日に初めておじいちゃんの顔を見たって。

それはその通りなんですけど、じゃあこの女性が経済的に自立しているように描かれているかと言うと、おそらく夜職、あるいは夜職とのダブルワークなんじゃないかと思わせる雰囲気がありますよね。

これ検索すると、このPVのあと百鬼夜行ってライブで、椎名林檎は真っ赤な下着みたいなキャミソールドレスに同じく真っ赤なハイヒールを履いて、舞台の上を正体なさげにフラフラしながら「罪と罰」を歌ってるのよね。

こりゃ、「人間の声」ってオペラを思い出しちゃったな…。男の結婚を期に捨てられた女性が、恋人の電話を待つあいだに首に電話線を巻き付けてタヒぬって一人芝居なんですけど、去年、人文学の授業でこの作品が取り上げられて。

教授が「この女性は愛した男の体温を電話線から感じたくて、必死で首に巻き付けるうちに命を落としてしまうんです」ってさもエモかろうってノリで語ってたんですけど、本当にそうかなって。
※人間の声
フランスの詩人、ジャン・コクトーによって書かれた戯曲。また、1930年に出版されたこの戯曲の英語版を原作にオペラが作られた。登場人物が女性一人なのが特徴的。

いわゆる男が考える「ロマンチック」よね。自分のせいで壊れる女を創造して、それを究極の愛だと言う。

まず女が電話線からぬくもりを得ようとする解釈に共感できなくて。女がペットみたいに男になでられたくて必死、みたいなのって、男だから思いつくんであって、女からしたら「?」ですよね。女がタヒぬのは愛とかじゃなくて、現実的な裏切りのせいやぞ!、と。

1930年代は女性は基本的に働いて経済的に自立することが難しかったから、ほぼ「結婚=永久就職」の時代。あと純潔も求められたから、捨てられた女性は傷ものとみなされたのよね。

そのときの最新の技術(電話)によって女が不幸になったことを「エモい」と戯曲にするのって、今アニメやドラマでAIとかロボットが軒並み女性型で描かれるのと似てますよねぇ。

「罪と罰」の椎名林檎は、その昭和版ね。既婚者を自分の貧乏アパートに下着姿で招き入れる、日陰の女。もう電話線をクビに巻き付けるほど追い詰められてはいないけど、経済的にも社会的にも先が見えない状況に追い込まれているのは1930年代と変わってないわ。

ライブ・百鬼夜行の演出も昭和女の様式美としては完成されてるから、これもこれで見る側に「かっこいい!」と錯覚させる力がありますよね。

私が思い浮かんだワイルドな女は中島みゆきの「わかれうた」に出てくる、道に倒れて誰かの名を呼び続ける女性だわ。


「私は別れを忘れたくて あなたの眼を見ずに戸を開けた」ってフレーズは確かにありますけど、さすがに相手が人外かどうかは確認したほうがいい!!

サツキちゃん、これが本当の自暴自棄というものなのよ。

さて、この歌の主人公の女性は路上で奇声をあげているからワイルドだし、顔も見ないで人(?)を家に入れているようなので無鉄砲さも十分ですね。

無謀だという点において、男性のいう「面白い女」の条件をクリアしているはずよ。でも全然面白くないわよね。痛々しいし、むしろホラー?

あー、このタローって人にこのあと次々と謎の不幸が訪れて…という話の前フリって意味ですか?

そうそう、ハナコはこのあと人外の導きによって最凶の怨霊として覚醒し、タローに復讐を果たすのよ…って、違うわ!

普通にハナコがかわいそうな状況に置かれたことがホラーだと言ったの! そっちのほうが話として面白そうだけども!

あ、順当にそっちか。

でも、こういう可哀そうな女性って、昔のお笑いでさんざんネタにされてましたよね。たとえばダウンタウンの半魚人の産卵ってコントとか。


松本人志がお腹の大きい半魚人の姿でいい感じの雰囲気になったカップルの前に突然現れて、「うませてよ、あのときのようになかせてよ!」って産卵しながら男にすがるっていう。

それ、「面白い女」じゃなくて、「面白がられている女」よね。当時、みんな意味がわかって笑ってたのかしら?

ですよね。自分のせいで身重になった半魚人に対して「お前なんか知らん!」と言うとなると、まずこの男がどうやって今まで生きてこられたのか、説明するところから始めてもらわないと。

これが本当の前後不覚(ワイルド)…? 男が「ワイルドで面白い奴」と言う時に指しているのは、この男みたいに自分が何をしたかもわからない、関わった人間(半魚人)のこともすぐ忘れてしまう、みたいな生き物として破綻したレベルの壊れ方を想定してるってわけ…?

やっぱり男の本気のワイルドも、女のと同じで突き詰めるとホラーなんだ…。

そうね、でも歴史を振り返って考えても、昔から壊した女の数が多いほど出世するシステムを作ったり、愛してくれる人を積極的に破壊しておいて自分の運命を嘆いてみたり、不条理の代名詞と言えば男よね。

セクハラした人が出世したり、結婚したり子供を産ませたりすると給料が上がるのは、そういうシステムだからってことですか?! 組織ごと爆発してくんないかな???!!!

まあ、ギャグは不条理がキモだし、闇が深いほうが面白いっていうもんね…。その点で言えば我々は完敗だよね。

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