萌えと生存のための闘争 ⑤/7 ~同性にケアし合える相手が少ない問題~

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登場人物

スミレ。サツキの大学の英語講師。地域猫の会に所属。

サツキ。都内の大学に通う学生。地域猫の会でスミレと知り合う。

かわいいねこ。ふわふわでいいにおいがする猫。ゴロニャンといい声で鳴く。

前回までのお話

萌えと生存のための闘争 ④/7 ~理解不能な他者も属性化してしまえば安心して妄想に使える~

同性にケアし合える相手が少ない

「まずは同性の友達を作れ!」と言うが…

サツキ
サツキ

他人を人間扱い出来なくて孤立しがちだから、そんな自分にも女がへいこらしてくれる世界が保たれてくれないと困ると…。SNSではそういう人に、「恋人よりまず同性の友達を作れ!」って言う声もよく聞かれますが…。

スミレ
スミレ

同性のほうが、こういう自己中な男性に厳しいんじゃないかしら? 同性間のやり取りだから女からは見えないけど、友達になれないどころかいじめられたり排除されたりしてそうだけど。

サツキ
サツキ

その点女性は、そんなに親しくない人にも挨拶したり愛想笑いしたりする人が多いですもんね。男性より社交的な人が多いのもあるし、身を守るためですよね。男性相手に愛想が悪いと、何されるかわからないから。

サツキ
サツキ

あ、そうか、これが女を弱体化するメリットなのか! 女は恐怖から異性を受け入れてしまうけど、そのせいで同性から排除された男性の居場所候補になっちゃうんだ…。いや、まずは排除された者同士で仲良くしろよ!!

スミレ
スミレ

コミュ力が低いために排除された者同士の場合、仲良くしようとしてもうまくいかないっていうのもあるんじゃないかな…。

スミレ
スミレ

下のマンガは新井英樹さんの「宮本から君へ」。今言ったみたいな男性が抱えるコミュニケーションの課題を真正面から描いている作品よ。

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サツキ
サツキ

うわぁ、どっから突っ込んでいいかわかんないとこがリアル! これは2人の男性が高校卒業ぶりに再会して当時を振り返ったとき、一方が「俺とまともに話そうとしたことなかったクセに~!」ってキレてるシーンですね。確かにコミュ障の男の人って、自分からまともに話しかけられないのに、誰も相手にしてくれないと「バカにされた」「仲間外れにされた」って後から大騒ぎするイメージがあります。

「優しくしてくる奴は見下していい」の弊害

スミレ
スミレ

どうも男性の中には「愛想よくしたら負け」というルールに縛られている人がいるみたいなのよね。

サツキ
サツキ

負けってw そしたら女の大部分は負け犬じゃないですかwww

スミレ
スミレ

そう、彼らからすると女はみんな負け犬なんじゃないかしら? だっておじさんにセクハラされても、取りあえずいったん笑ってコトを荒立てないよう努力してしまう。

サツキ
サツキ

そ、それは…!!! ちょっと触られたくらいで大騒ぎしたら、こっちが潔癖症のおかしい女だって思われるかも知れないし!! あ、そっか、瞬発的にキレられない時点で立場が弱いってことですもんね…。それを負けと呼ぶなら負けだけども!!!

スミレ
スミレ

おかしいわよね。だって人間関係は勝ち負けではないでしょ? 人と仲良くするために、周りや相手を気遣うのは負けじゃないわ。なんだったら女の場合、愛想笑いできないほうが「人として負け」みたいに言われることさえあるじゃない。

サツキ
サツキ

ホントだ! あれれ~??? じゃあ愛想笑い出来るって、勝ちと負け、どっちなんだろう???

スミレ
スミレ

私は必要なときに愛想笑い出来る人のほうが、仲間を作りやすいから生きていくのに有利だと思うよ。「セクハラには毅然とした態度を!」って言われるけど、そう出来る空気ならそもそもセクハラに遭ってないよ。いつもキレる一択の人より、身を守る処世術をたくさん使える人のほうが有利なのは間違いない。

サツキ
サツキ

…。(やっぱりあのときヘラヘラしちゃったのって、周りの問題だったんだ!! 誰も助けてくれそうになかったから、何とか穏便に済ませようって思ったんだよね…やばい、こんなの大したことないのに!)

スミレ
スミレ

…。サツキちゃん、私たちに出来ることは、まずは知ることよ。知って混乱から抜け出すの。大丈夫、一人じゃないからね。

サツキ
サツキ

ちょ、急になんですか、スミレさん! 目にゴミが入っただけですよぅ! さ、続けてください!

ルールブック(美少女アニメ)に頼ると距離感がバグる

スミレ
スミレ

そ、そう? えっと、何の話だったっけ。

スミレ
スミレ

そうだ、愛想笑いさえ出来なくて萌えに耽溺する人は、内心相当追い詰められてる場合が多いよって話。

春場ねぎ 「五等分の花嫁」1
春場ねぎ 「五等分の花嫁」1
スミレ
スミレ

上のマンガがいい例になると思うんだけど、美少女アニメの主人公は「ヤレヤレ系毒舌ボッチ」として描かれることが多いわよね。これって失言の多さや孤立に、共感する視聴者が多いことを反映しているんじゃないかしら? 

サツキ
サツキ

確かに萌え系が好きな人っていうと、あんまり見た目に気を遣わないイメージはあります。アニメの主人公はイケメンだから「この人、なんで口がついてるんだろう?」で済むけど、実際問題お風呂には入った方がいい。

スミレ
スミレ

そう、他人に「ずっとかわいくてバカであって欲しい」と願うのは、自分は他人に合わせたくないって気持ちの裏返しよね。他人のために自分は何も努力したくないけど、相手は自分に合わせて欲しい。

サツキ
サツキ

あー、そっか! だから萌えキャラは設定がガチガチに決まってるんですね。「デブって悪口言ってもパフェをおごれば仲直りできる子なんだ、この子は」みたいな。こういう世界観だと、人間関係は相手に合わせるというより、ルールを覚えるに近い。

スミレ
スミレ

そうね、上のマンガみたいに初対面の人に「太るぞ」なんて言ったら、一回だけなら笑って流してくれるかも知れないけど、「パフェで挽回」なんてチャンスは訪れないわ。

サツキ
サツキ

笑って流すと言うか、怯えて逃げますよね。「わー、距離感バグったおかしい人に絡まれちゃったー!!」って。出会いというより事件ですね。

スミレ
スミレ

サツキちゃんがさっき言ったみたいに、美少女アニメはルールブックみたいなものなのかもね。人間関係の苦手な人が安心して空想の中で他人と遊ぶための。

サツキ
サツキ

現実の人間の複雑な性格も「ツンデレ」みたいに記号として捉えてしまえばグッと扱いやすくなりますしね。

孤独と無力感から空想の世界へ

スミレ
スミレ

マンガ「宮本から君へ」には人間関係の苦手な男性が、何とか同性と関係を結ぼうともがくシーンがあるんだけど、直視がためらわれる凄まじさがあるわ。

新井英樹「宮本から君へ」8
サツキ
サツキ

よく「人と仲良くしたければ他人の気持ちを察してあげなさい」って聞きますけど、上のマンガで主人公にすがる玉ちゃんを見ると、全員にそれを求めるのは酷なんじゃないかって思えてきますね…。

スミレ
スミレ

美少女アニメファンの自己認識って、実はこの玉ちゃんに近いんじゃないかって気がしてならないの。クールで毒舌なイケメンは妄想のための安全装置で、本当は自己嫌悪と無力感でいっぱいなんじゃないかしらって。

新井英樹「宮本から君へ」8
スミレ
スミレ

玉ちゃんはこんなふうにお酒を飲んでいるだけで、人に生理的嫌悪感を抱かせてしまうの。このシーンでは「マナーが悪い」って指摘されてるけど、気付いてもみんな言わないよね。

サツキ
サツキ

スミレさん、もうやめてあげて! これ以上追い詰めないであげて! そう、こういう人の人間関係は、始まる前から終わってたりするんですよね。人と仲良くしようにも、知らないうちに嫌われていることが多い。

スミレ
スミレ

そう、経験値を上げたくても、そもそも人と関わるチャンス自体があんまり回ってこないのよね。いざ勇気を出して声をかけても冷たい対応をされたり。話しかけるタイミングも悪そうだしね。

サツキ
サツキ

それでリアルでの交流を早々に諦めて、架空の世界、自分をこれ以上傷つける心配がない美少女たちに救いを求めると。

与えられた課題が辛くても他人を利用してはダメ

サツキ
サツキ

難しい問題ですよね…。周りを観察するのが苦手とか、身なりを整える意義がわからないとか、空気が読めるかどうかって生まれつきもあるから、くじ運が悪くて可哀そうではありますけど…。

スミレ
スミレ

でも足りない部分は人それぞれ。みんな、成長して克服しようと頑張って生きてる。嫌われて孤独だからって、都合のいい他人を創造して思い通り動かそうって発想は、やっぱり創作物とはいえ見ていて気持ちがいいものではないよ。

サツキ
サツキ

美少女アニメを見ていて感じる拒否感と圧迫感って、そういうことだったんだ…。自分の課題に向き合わずに、他人を使って心の穴を埋めようっていう図々しい願望を恥ずかしげもなく表明してるから。

スミレ
スミレ

ウェディングドレス姿の工業製品みたいな美少女の群れが公共の場に置いてあったら、女性は自分が当てにされてる感じがして息苦しくなるよね。人を使役したいって欲望は、社会で肯定しちゃダメなのに。

サツキ
サツキ

こっそり楽しんでればいいけど、それを女性が目にする場所に置いたらメッセージになっちゃいますもんね。

サツキ
サツキ

じゃあ私に「女の子はこうでなくちゃね!」って説教してくるおじさんも、本当は自分のこと大嫌いでみじめでさみしいって思ってるのかなぁ…。

スミレ
スミレ

うん、こんなダメな自分でも見捨てずに言いなりになってくれる、まだ経験の少ない騙せそうなカモはいないかなって、いつも血眼で探してると思う。長く生きた分、自分がモテないことは理解したけど、孤独を受け入れる勇気もないし自分の面倒も自分で見れないし。こうなったら経済格差をうまく利用して、家族になってくれる人を調達したいなって、開き直ってると思う。

サツキ
サツキ

ぎょえええ~~~~~~~~~!!!! 自分をわきまえた上で下すのがその判断なんだ???!!!! 図々しいのか謙虚なのか、部分的に正気なのがまたリアルでキモい~~~~~!!!!

スミレ
スミレ

だから気をつけてね、サツキちゃん!

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萌えと生存のための闘争 ⑥/7 ~成熟度や経験値が同年代と釣り合わない、そして子泣き爺に~

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