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どこかの対談で、女性たちがこんな話をしていました。
「育児は大変だったけど、仕事と家庭の両立は本当のハードルではなかった。結婚して退職したがる同僚が多かったのは、男からセクハラされる職場の環境のほうがよっぽど耐えがたかったから」
これを聞いて私は、会社と言うのは本当に巧妙だなあと思いました。企業は職場でセクハラが絶えないことや、家庭と仕事が両立しにくい勤務体系であることについて、まるでただの怠慢みたいな顔をします。

別の言い訳としては、利益を追求したかったから、男性基準で制度設計しちゃったから、とか。でも職場で男から加害されて病んでしまう女性の話はいたるところに転がっているし、未婚の女性の離職率は体感で高いです。両立しにくい設計もさることながら、職場の空気そのものが多くの女性にとって嫌なものなんじゃないでしょうか。
今「職場に何しに来てるの」というマンガを描いているのですが、このマンガを描こうと思った理由は「今まで企業というものの本丸は、女性搾取だったのでは?」という気付きを共有したかったから。

会社で催される飲み会や土日のバーベキュー。会社の若い男性が、それらを自主的に企画して嬉々として参加するのを、驚きの気持ちでながめました。こっちは職場の人となんて、仕事以外で一切関わりたくないのに!!
「若い世代は会社への忠誠度が高くないから、飲み会に参加したがらない」という言説はよく聞くのに、私の周りでは飲み会が一部の男性への福利厚生としてちゃんと機能しているようなのでした。
仕事だからという理由で、プライベートでは関わることが出来ない女性に笑顔で丁寧に接してもらい、浮かれて言動がおかしくなる男性たち。本来ならお金を払ってでも得たい女性からの気遣いを、彼らは給料をもらいながら得ているのです!! そりゃ会社が、この社会そのものが大好きでたまらないわけです!!
女性たちはセクハラや盗撮の被害に遭って、明らかに会社に損害が出ています。なのに会社は、むしろそういう男を出世させたりする。まるで組織の秩序を維持したご褒美みたいに。
じゃあその秩序とは何なのかと言うと、女性を働かせて不当にむしり取れる仕組みだと思っています。実務は派遣や契約社員などの不安定なポジションの女性にやらせて、正社員の男にそれを管理させる。派遣制度を使って女性全体の給料を引き下げれば、会社は人件費を大幅に浮かせることが出来ます。

一人前働かせておいて半分しか給料を出さない設計なら、その組織はおかしな経営をしていても利益が出せます。単純化することを許してもらえるなら、派遣で働く女性が企業の利益の源泉そのものと言えます。
余談ですが、弱男と呼ばれる人たちが口にする「女をあてがえ」という言葉。マンガを描いていて気づいたのですが、多くの男性は、すでに女性が十分にあてがわれていませんか?

強制的に男性と協力して働かされて、セクハラされてもなかなかノーと言えない立場に置かれる女性たち。ここまで組織ぐるみでお膳立てされた時点で、かなりの範囲の男性はすでに十分「あてがわれている」んじゃないかなと思いました。
こんなに社会全体で優位になるように設計してもらってもパートナーが得られないんだとすれば、もう運とか相性とか当人の努力とかの問題なんじゃないかなと。
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